Ren'py は Raspberry Pi での動作を限定的にサポートしています。Raspberry Pi 3B 上での動作は実証済ですが、他のモデルでも動作するかもしれません。
重要なのは、iOS や Android と比較しても Raspberry Pi は非常に制約のあるシステムであるという点です。ゆえに、全ての Ren'py 作品が Raspberry Pi 上で正常に動作するとは限りません。さらに、システムが許容する以上の RAM をゲームが使用すると Ren'py がクラッシュする可能性があります。
Raspberry Pi が正しく設定されている場合、Ren'py はデバイスのハードウェアである OpenGL ES を使用して動作するはずです。これは Android や iOS のプラットフォームと同様に、 focus_mask
が動作しないという制約を持つことを意味します。
Ren'py が使用される前に、Raspberry Pi は raspi-config tool により再設定されていなければいけません。これらの設定は高度なオプションに含まれます。
メモリ:256 MB
解像度:1280x720 又はそれ以下
GL ドライバー:GL (Fake KMS)
設定を変更した後、Raspberry Pi を再起動してください。
Raspverry Pi サポートは Ren'Py 自身に含まれていません。そのため、2つのファイルをダウンロードする必要があります。 Linux 版のSDKと Raspberry Pi サポートファイルです。
Linux 版の SDK を展開し、その中に入り、Raspberry Pi サポートファイルを展開します。成功すれば、SDK 内に lib/linux-i686 や lib/linux-x86_64 と同様に lib/linux-armv7l が格納されます。
Raspberry Pi はリソースが限られたプラットフォームであるため、Ren'Py launcher は避けることを推奨します。代わりに、プロジェクトの起動には次のようなコマンドにより直接 renpy.sh を使用することを提案します
./renpy.sh /path/to/project