Transform プロパティー link

Transform プロパティーは displayable をどう描画するか設定するために、 Transform によって使用されます。これらは通常、 ATL または Transform クラスを使用して設定されます。

transform プロパティーの一覧 link

以下の transform プロパティーが存在します。

型が position として指定されている場合、その相対要素は、含んでいる領域 (pos の場合) または displayable (anchor の場合) のサイズの割合として解釈されます。

すべてのプロパテーィが独立しているわけではないことに注意してください。たとえば、 xalignxpos はどちらも、同じ基本データの一部を更新します。 parallel ステートメントでは、同じデータを共有するプロパティーを調整するブロックが 1 つ以上あるべきではありません。 angle プロパティーと radius プロパティーは、水平位置と垂直位置の両方を設定します。

配置 link

pos link
Type:

(position, position)

Default:

(0, 0)

これを含む領域の左上隅に対する位置です。

xpos link
Type:

position

Default:

0

これを含む領域の左端に対する水平位置です。

ypos link
Type:

position

Default:

0

これを含む領域の上端に対する垂直位置です。

anchor link
Type:

(position, position)

Default:

(0, 0)

displayable の左上隅に対するアンカー位置です。

xanchor link
Type:

position

Default:

0

displayable の左端に対する水平アンカー位置です。

yanchor link
Type:

position

Default:

0

displayable の上端に対する垂直アンカー位置です。

align link
Type:

(float, float)

Default:

(0.0, 0.0)

pos と anchor を同じ値にするのに相当します。

xalign link
Type:

float

Default:

0.0

xpos および xanchor をこの値に設定するのに相当します。

yalign link
Type:

float

Default:

0.0

ypos および yanchor をこの値に設定するのに相当します。

offset link
Type:

(absolute, absolute)

Default:

(0, 0)

displayable の縦横方向のオフセットのピクセル数です。正の数は下または右向きのオフセットになります。

xoffset link
Type:

absolute

Default:

0

displayable の水平方向のオフセットのピクセル数です。正の数の右向きのオフセットです。

yoffset link
Type:

absolute

Default:

0

displayable の縦方向のオフセットのピクセル数です。正の数は下向きのオフセットです。

xycenter link
Type:

(position, position)

Default:

(0.0, 0.0)

xpos をこのプロパティーの値に、xanchor を 0.5 に設定するのに相当します。

xcenter link
Type:

position

Default:

0.0

xpos をこのプロパティーの値に、xanchor を 0.5 に設定するのに相当します。

ycenter link
Type:

position

Default:

0.0

ypos をこのプロパティーの値に、ranchor を 0.5 に設定するのに相当しますえ

subpixel link
Type:

boolean

Default:

False

True の場合、サブピクセル(訳注: 1ピクセル以下での描画)による位置決めを使用して子は配置されます。

Subpixel によるポジションニングは複数のピクセルに渡って描画され、特定の1つのピクセルには描画されない(透明度を含む)色に影響を与えます。subpixel ポジションは (通常) 移動と組み合わせて使用され、その画像はその端が画面の可視領域にあれば移動方向に透明な境界をもつようになります。

例えばあるキャラクターの立ち絵が水平に移動しているなら、左右に透明な境界線を持つことになります。背景に対するパンニングでは可視領域を拡張して端が見えないのでこれらは起こりません。

回転 link

rotate link
Type:

float または None

Default:

None

None なら、回転は起こりません。そうでなければ、画像はこの角度だけ時計回りに回転します。displayable を回転すると、rotate_pad の設定に従ってリサイズされます。 xanchor および yanchor が 0.5 でなければ、これによって位置取りが変わることがあります。

rotate_pad link
Type:

boolean

Default:

True

True の場合、回転された displayable の幅と高さが、元の幅と高さの斜辺と同じになるように埋め込まれます。これは transform が中身を回転させてもサイズが変わらないことを保証します。 False の場合、 transform は transform された displayable を含む最小限のサイズになります。これは固定回転に向いています。

transform_anchor link
Type:

boolean

Default:

False

True なら anchor の位置は切り取られた子に配置され、子の transform とともに拡大や回転します。つまりこれは anchor をそれを中心に子が回転したり、サイズが変更したりする点にします。

ズームと反転 link

zoom link
Type:

float

Default:

1.0

displayable を指定した係数倍ズームします。

xzoom link
Type:

float

Default:

1.0

displayable を指定した係数倍水平にズームします。負の値は画像を水平に反転します。

yzoom link
Type:

float

Default:

1.0

displayable を指定した係数倍垂直にズームします。負の値は画像を垂直に反転します。

ピクセルエフェクト link

nearest link
Type:

boolean

Default:

None

True なら displayable とその子は最近傍補間を使用して描画されます。 False なら displayable とその子は双一次補間で描画されます。None なら親の設定から引き継がれるか、 config.nearest_neighbor が使用されます。これはデフォルトでは False です。

alpha link
Type:

float

Default:

1.0

displayable の不透明度を制御します。

alpha transform は transform の子で構成される各画像に独立して適用されます。これはキャラクターとの距離を考慮してキャラクターを見るときのように、子が重なり合っていると望まぬ結果になるかもしれません。 Flatten() displayable はこれらの問題の手助けになるでしょう。

additive link
Type:

float

Default:

0.0

Ren'Py が加算合成をどう処理するかを制御します。 1.0 なら Ren'Py は ADD 処理を使用し、 0.0 なら OVER 処理を使用して描画します。

Additive blending は transform のそれぞれの子に独立して処理されます。

完全な加算合成は対象のアルファチャンネルを置き換えず、加算合成された画像は不透明な部分に直接描画されていなければ見えないでしょう ( viewport, Flatten(), Frame() や一部のトランジションのような複雑な処理は加算合成で問題を起こすかもしれません )。

matrixcolor link
Type:

None, Matrix または MatrixColor

Default:

None

None またはこの transform の子が描画するすべての色を置き換えるプロパティーの値です。補間は MatrixColor が使用されたときのみサポートされます。 MatrixColor は構造的に同じです。詳細は matricolor を参照してください。

blur link
Type:

None or float

Default:

None

displayable の境界まで blur ピクセル分この transform の子をブラーします。ブラー方法の正確な詳細は Ren'Py のバージョンで変更するかもしれません。また、特に画像のブラーが変化していくときはブラーが人工的に感じられるかもしれません。

極座標配置 link

around link
Type:

(position, position)

Default:

(0.0, 0.0)

これを含む領域の左上端に対する (angleradius から算出される) 極座標の開始位置を指定します。この2つの合計が最終的な pos になります。

angle link
Type:

float

極座標で指定する位置の角度成分を指定します。これは 0 がスクリーンの上、90 が右になる度数で測定されます。

Ren'Py はこの角度を0度以上360度未満の間に固定します。この範囲外の値が設定された場合、この範囲内の同等の角度に設定されてから使用されます。(これを-10に設定することは、350に設定することと同じです)。

radius link
Type:

position

極座標で指定される位置の半径成分です。

浮動小数ならば、その transform に対して利用可能な幅と高さの小さい方にスケーリングされます。

極座標配置でのアンカー link

注釈

極座標を使用してアンカーの配置もできますが、単に anchor を (0.5, 0.5) に設定して、displayable の中心に配置する方が便利な場合が多いです。

anchoraround link
Type:

(position, position)

これは、 displayable の左上隅を基準にした始点を指定し、そこから ( anchorangleanchorradius から計算される) 極ベクトルが描画されます。この 2 つの合計により、最終的な anchor が得られます。

anchorangle link
Type:

(float)

極座標におけるアンカー位置の角度成分を指定します。これは 0 が上、90 が右になる度数で指定されます。

Ren'Py はこの角度を0度以上360度未満の間に固定します。この範囲外の値が設定された場合、この範囲内の同等の角度に設定されてから使用されます。(これを-10に設定することは、350に設定することと同じです)。

anchorradius link
Type:

(position)

極座標で指定されるアンカー位置の半径成分です。

float の場合、displayable のサイズと形状に合わせて水平方向と垂直方向に拡大縮小されます: 高さが幅と等しくない場合、半径は厳密には絶対座標というわけではないので、 anchorangle を変化させたときに楕円運動になります。そのため、このプロパティーには int または absolute() の値のみを渡すことをお勧めします。

トリミングとサイズ変更 link

crop link
Type:

None or (position, position, position, position)

Default:

None

None でなければ displayable は指定されたボックスに切り取られます。ボックスは (x, y, width, height) のタプルとして指定され、x と y は子の左上隅に対するボックスの左上隅の座標です。すべての値は元の画像の境界の外側に拡大できますが、幅と高さは正の値である必要があり、外側の領域は透明になります。

cornerとcropが指定されると、cropがcornerより優先されます。

corner1 link
Type:

None or (position, position)

Default:

None

None を指定するか、crop ボックスの左上隅を指定します。値は元画像の境界より外側に拡張できます。 corner より crop が優先されます。

corner2 link
Type:

None or (position, position)

Default:

None

None または、 crop ボックスの右下隅を指定します。値は元の画像の境界外に拡大できますが、 corner1 より小さくてはいけません。 corner より crop が優先されます。

xysize link
Type:

None or (position, position)

Default:

None

None でなければ Displayable を指定のサイズにスケールします。これは xsizeysize プロパティーをそれぞれ1つ目と2つ目の要素に設定するのと同じです。

これは fit プロパティーに影響されます。.

xsize link
Type:

None または position

Default:

None

None または、displayable の幅が合わせられる値を指定します。

これは fit プロパティーに影響されます。.

ysize link
Type:

None または position

Default:

None

None または、displayable の高さが合わせられる値を指定します。

これは fit プロパティーに影響されます。.

fit link
Type:

None または文字列

Default:

None

以下の表に応じて Displayable のサイズを合わせます。ここでの「方向」は次の通りです。 :

  • xsizeysize の両方が None でなければ、両方のサイズが方向として扱われます。

  • それらのプロパティーの一方のみが None でなければその方向のみが使用されます。

  • そうではなく、 fit が None でなければ、その transform が含まれている領域が方向として使用されます。

fit と xsize, ysize がすべて None なら、このプロパティーは適用されません。

Value

Description

contain

アスペクト比を維持して各方向の指定を超えない範囲で大きくする

cover

アスペクト比を維持してすべての方向の指定に合う、または超えるように小さくする

None または fill

displayable を正確に方向指定に合うように引き延ばす

scale-down

contain 同様ですが、 displayable のサイズを増加させない

scale-up

cover 同様だが、 displayable のサイズを小さくしない

パンとタイリング link

xpan link
Type:

None or float

Default:

None

None か、360度のパノラマ画像を水平に振る角度と解釈されます。画像の中心は0度として扱われ、左右はそれぞれ-180から180度になります。

ypan link
Type:

None or float

Default:

None

None か、360度のパノラマ画像を縦に振る角度と解釈されます。画像の中心は0度として扱われ、上下はそれぞれ-180から180度になります。

xtile link
Type:

int

Default:

1

水平に敷き詰める画像の個数です。

ytile link
Type:

int

Default:

1

縦に敷き詰める画像の個数です。

トランジション link

ATL トランジション を参照してください。

delay link
Type:

float

Default:

0.0

この transform がトランジションとして使われるなら、これはトランジションの持続時間になります。 ATL トランジション を参照してください。

events link
Type:

boolean

Default:

True

True の場合、この transform の子にイベントが渡されます。False の場合、イベントはブロックされます(これはATL トランジション で使用され、イベントが old_widget に達することを防ぎます)。

その他 link

fps link
Type:

float または None

Default:

None

None でなければ transform 内部の時間を離散的になるように変更します。例えば、 transform の fps が 10 なら、 transform 内の時間は 0.1 の倍数に切り捨てられます。これにより、より低いフレームレートをシミュレートできます。

show_cancels_hide link
Type:

boolean

Default:

True

非表示中のものと同じタグや名前の displayable や スクリーンが表示されると、通常は非表示中の Displayable やスクリーンは削除されて非表示の transform はキャンセルされます。非表示する transform でこのプロパティーが False なら、このキャンセルは起きず、非表示の tranform は最後まで実行されます。

ドキュメントの他の部分で記述される一連の transform プロパティーもあります。 :

3D Stage プロパティー :

perspective, point_to, orientation, xrotate, yrotate, zrotate, matrixanchor, matrixtransform, zpos, zzoom

Model-based rendering プロパティー :

blend, mesh, mesh_pad, shader

GL プロパティー :

The GL properties.

Uniforms:

u_ で始まるプロパティーは custom shaders に使用される uniform です。

プロパティーの順番 link

transform プロパティーは、次の順序で適用されます。

  1. fps

  2. mesh, blur

  3. tile

  4. pan

  5. crop, corner1, corner2

  6. xysize, size, maxsize

  7. zoom, xzoom, yzoom

  8. point_to

  9. orientation

  10. xrotate, yrotate, zrotate

  11. rotate

  12. zpos

  13. matrixtransform, matrixanchor

  14. zzoom

  15. perspective

  16. nearest, blend, alpha, additive, shader

  17. matrixcolor

  18. GL Properties, Uniforms

  19. 位置プロパティー

  20. show_cancels_hide

廃止された transform プロパティーの一覧 link

警告

より最近の機能と衝突する可能性があるため現在のゲームでは次のプロパティーは使用するべきでありません。これらは互換性を保つためだけに同じ動作を実現する新しい方法とともに残されています。

alignaround link
Type:

(float, float)

anchor, around, anchoraround を同じ値にします。

crop_relative link
Type:

boolean

Default:

True

Falseなら crop, tpref:corner1, corner2 の浮動小数要素は元画像の高さと幅の割合ではなくピクセル数の絶対値として処理されます。

ピクセル数の絶対値を表現する場合には、 crop_relative プロパティーを使用する代わりに absolute() インスタンスをそれらのプロパティーに指定するべきです。必要であれば、不明確な型の値は absolute() callable でラップできます。

size link
Type:

None または (int, int)

Default:

None

これは、浮動小数点値をピクセルの絶対数として解釈する xysize の古いバージョンです。

maxsize link
Type:

None または (int, int)

Default:

None

None を指定しなければ、 指定したサイズのボックスに収まる範囲でアスペクト比を維持しつつ displayable を拡大します。

同じ結果を得るには、 xysize プロパティーにその値を与え、 fit プロパティーの値に "contain" を設定します。